【トビタテ】「イノベーター」vs「ダイバーシティ」どっちで出す?合格率を分ける「ベクトルの違い」とは

「STEAM(技術)」ではないけれど、何か面白いことをやりたい。
そんな学生が最後に迷うのが、「イノベーターコース」と「ダイバーシティコース」の2択です。
一見すると「どちらでも出せる計画」に見えるかもしれませんが、審査員が求めている「情熱のベクトル(方向性)」は真逆です。
ここを間違えると、「良い計画なのに、コースの趣旨とズレている」として落とされてしまいます。
1. 「破壊」か「融合」か? コースの本質を知る
公式サイトの言葉は抽象的ですが、合格者の傾向から分析すると、両者の違いは以下のように定義できます。
⚡️ イノベーターコースの本質:【縦のベクトル】
キーワードは「変革(Change)」と「突破(Breakthrough)」です。
既存のシステムや常識に対して、「これっておかしくない?」「もっとこうあるべきだ!」と縦に突き破ろうとするエネルギーが求められます。
必ずしも起業である必要はありませんが、「現状を変える(0→1)」という意志が必要です。
🌈 ダイバーシティコースの本質:【横のベクトル】
キーワードは「受容(Acceptance)」と「架け橋(Bridge)」です。
異なる価値観、文化、コミュニティの間に入り、横に手を広げて繋がろうとするエネルギーが求められます。
「マイノリティの支援」「日本文化の発信」「スポーツを通じた交流」など、「共感と調和」が重視されます。
2. 徹底比較!審査員は何を見ている?
あなたの計画書を、審査員はどのメガネを掛けて見るのでしょうか。
| 比較項目 | ⚡️ イノベーター | 🌈 ダイバーシティ |
|---|---|---|
| 評価軸 | 「独自性・将来性」 誰もやっていないか? 未来を変える種か? |
「共感性・社会性」 周囲を巻き込めるか? 視野が広いか? |
| ライバル | 変人(褒め言葉)が多い。 倍率は比較的低め。 |
猛者が集まる。 倍率は常にトップクラス。 (激戦区) |
| 実績資料 | 提出可 (過去の作品等) |
提出不可 |
| 向いている人 | 我が道を行くタイプ 尖ったオタク |
コミュ力が高いタイプ バランサー |
3. 迷った時の「診断チャート」
「どっちも当てはまる気がする…」という人は、以下の基準で選んでみてください。
A. 「新しい仕組み」を作りたい
➡ 【イノベーターコース】
「不便なシステムを変えたい」「新しいサービスを作りたい」「前例のないイベントをやりたい」。
既存のレールから外れることを恐れず、「変化」を起こそうとしているならイノベーターです。
※「実績資料(ポートフォリオ)」が出せるので、過去に何か作った経験がある人はこちらが圧倒的に有利です。
B. 「相互理解」を深めたい
➡ 【ダイバーシティコース】
「貧困層の暮らしを知りたい」「アートで心を通わせたい」「日本の良さを伝えたい」。
人々の間に入り、「理解」や「つながり」を生み出そうとしているならダイバーシティです。
※激戦区なので、「なぜあなたなのか(原体験)」というストーリーの強度がかなり求められます。
4. 【裏技】あえて「イノベーター」を狙う戦略
ダイバーシティコースは「何でもあり」ゆえに、非常に倍率が高くなります(例年3〜5倍以上)。
そこで、本来ならダイバーシティ的な内容でも、書き方を工夫してイノベーターで出す(倍率の低い海で戦う)という戦略があります。
変換のテクニック
例えば「途上国で教育支援ボランティアをする」という計画の場合。
- ダイバーシティ的アプローチ:
「現地の子供達と触れ合い、教育の現状を肌で感じ、心の架け橋になる。」
(共感・交流メイン)
- イノベーター的アプローチ:
「現地の教育システムの問題点を分析し、新しい教育モデル(教材や仕組み)を考案して、現地でトライアル導入する。」
(課題解決・仕組み作りメイン)
このように、単なる「交流・体験」で終わらせず、「新しい仕組みの提案」まで踏み込むことで、イノベーターコースの土俵に乗せることができます。
実績資料が出せる分、こちらの方が自分の強みをアピールしやすい場合も多いです。
まとめ:自分の「武器」は何か?
コース選びは、「自分が何をしたいか」だけでなく、「自分の武器(実績やキャラ)が一番高く評価される場所はどこか」という視点で選ぶことが重要です。
どちらを選んでも、あなたの情熱が伝わるコースが正解です。自信を持ってエントリーしてください!